powered by フリーランスマネー

フリーランスの報酬未払いは個人で回収可能か?③~回収方法の使い分け~

フリーランスの報酬未払いは個人で回収可能か?③~回収方法の使い分け~

フリーランスの方が仕事の依頼を受ける方は、個人の方から大企業まで様々だと思います。

そして、依頼者のタイプに合わせて未払い報酬の請求の方法を変えることも大切となってきますので、ここでは未払い報酬の効率的な回収方法について見ていきましょう。

単純に報酬の支払いを忘れていただけのケース

個人事業主同士の取引であれば、仕事の全てを1人で管理しているわけですので、組織で動く法人と違って、手続きなどを忘れることもあることでしょう。

仕事には忙しい時期とそうでもない時期がありますので、たまたま忙しい時期に、あなたへの支払いがあった際にたまたま忘れてしまったという依頼者の場合には、内容証明郵便のような特別な手続きおこなわなくても、メールや電話といった通常の連絡手段で未払い報酬が解消される可能性が高いでしょう。

問題となるのは、複数回仕事を受けているにもかかわらず、毎回報酬の支払いが請求しないと遅れてしまう依頼者の場合でしょう。

毎回報酬を支払うように請求するということは、あなた自身の貴重な時間もお金も無駄にしていることになりますので、今後の報酬未払いをなくすためにも、専門家に依頼して強い態度に出るなどのタイミングが必要な時がくるかもしれないことは、理解しておくようにしてください。

報酬支払いのミスはあなた自身かも?

報酬未払いの原因が、フリーランスの方自身にもあることがあります。

継続的に取引をおこなう依頼者とは、業務委託契約書などを締結していると思いますが、報酬未払いが発生した場合には、契約書の報酬支払い部分の内容を、もう一度確認してみてください。

仕事の締めが毎月末日で、支払いが次の月の末日になっている場合もあれば、翌々月の5日になっていたなど、契約によって全てが同じではありませんので、依頼者の報酬未払いを考える前に、まずは契約内容を見直してみることも余計なトラブルにならないためにも、重要なことになるのです。

あなたの仕事内容に不満があって支払いがされないケース

依頼者との考え方の違いや、仕事内容の理解の仕方によって、あなたの仕事内容に対して、相手が満足しないために、報酬支払いを保留するケースもあるでしょう。

このようなケースでは、まずは依頼者と結んだ契約内容について、もう一度しっかりと確認することが大切です。

ですが、フリーランスの方は法律の専門家ではありませんので、依頼者との契約内容を全て正確に確認して、依頼者と交渉することは、非常に困難な作業となってきます。

あなたと依頼者の間で、契約内容について異なる考えを持っている以上は、当事者での話し合いでは感情的になってしまい、うまく解決できない可能性が高いですので、間に弁護士などの専門家を入れることで、お互いの主張をまとめて落としどころを決めていくことも大切になってくるでしょう。

あなたの主張と、依頼者の主張を客観的に確認してもらうことで、お互いに不信感がなくなり、結果として未払い報酬問題が解決する方向へ進むことはよくあることなのです。

契約問題を始めとして法律的な争いに発展したケース

依頼者が、納品した仕事に対して報酬を全く支払ってくれない又は支払う素振りが見受けられないなどの場合には、そもそも内容証明郵便で支払いを催促しても、効果はゼロに近いといえます。

また、簡易裁判所を利用した支払督促を出したとしても、依頼者が異議申し立てをすれば意味がなくなり、最終的には裁判が終了するまで決着しないこととなります。

フリーランスの方でも内容証明郵便を送ることや、支払督促の手続きをおこなうことはできるでしょうが、裁判に発展した場合に専門家抜きで自分ひとりでも十分にやっていけるという自信のある方は、ごく少数になるでしょう。

仕事の内容ではなく、そもそもの契約内容などについて、依頼者とトラブルになってしまった場合には、報酬未払いといった単純なものでは済まなくなっていますので、解決するためには、交渉を円滑におこなうためにも弁護士に依頼することを考えましょう。

弁護士に依頼するためには、着手金などのお金が必要とはなりますが、あなた自身が仕事の時間を犠牲にしてまで交渉や手続きをおこなうことに比べれば、多少の金額が必要であったとしても、専門家である弁護士に依頼することは、大きなメリットとなるでしょう。

依頼者の資金繰りが悪化して報酬が支払えないケース

あなたに依頼した時点では、資金繰りに問題はなかったものの、その後の経済状況の急速な変化により、資金そのものが無くなってしまうことも考えられます。

依頼者に支払う意思があるのであれば、資金面での状況を相談して、分割での支払いも可能にするであったり、元々の契約書にはなかった方法も柔軟性をもって提案することが、結果として未払い報酬を回収するための近道であったりします。

依頼者に資金繰りの問題が発生した場合には、相手の状況を見極めて適切な方法を取る必要がありますので、状況に応じて相談できる専門家に事前にアポイントを取っておくことが、リスク回避のためにも重要なこととなるでしょう。

まとめ

今回はフリーランスの方が未払い報酬を回収するための方法の使い分け方を紹介してきました。

忘れていただけのような単純な支払い遅延であれば、大きなトラブルにならず回収もフリーランスの方が自身でおこなうことが可能ですが、契約問題のような大きな問題になると、フリーランス個人では処理することが困難になりますので、弁護士を入れて早急に解決することを考えるべきでしょう。

SNSでフォローする