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[フリーランスのための著作権講座]全体像を理解して更なる知識を深めよう!

ここまでにも、著作権に関する内容については、解説を行わせて頂きましたが、具体的な全体像がわからないという方も多いと思いますので、今回は著作権に関する全体像を理解して、更に知識を深めて頂けたらと思います!

目次

著作物とはそもそもどのようなものか?

まずは、著作物から解説させて頂きます。

そもそも、著作権法という法律が保護しているものが「著作物」となります。

著作物とは

著作物とは、精神的労作の所産として、文芸・学術・美術・音楽・建築などに関して思想・感情を創作的に表現したものとされています。

つまり、アイディアが保護されるのではなく、実際に表現されたものが保護される対象となるということです。

ですから、ある表現物が公開されたあとに、アイディアを先に考えていたのは自分だと主張しても、頭の中にあるものと表現物では、表現を先にした者が優先されることになります。

その意味では、アイディアが浮かんで、それを表現できるのであれば、素早く表現しておくことが、あなた自身の著作権を保護するためには、非常に大切といえるのでしょう。

著作者とは

著作物と同様に、著作権法という法律によって保護されているものが「著作者」となります。

ただ、以下の著作権法15条を満たす場合においては、例外的に法人等が著作者となることもありますので確認しておきましょう。

  • 法人、その他の使用者の発意に基づいている場合
  • 法人等の業務に従事する者職務上作成する著作物である場合
  • 公表名義が法人等であって作成時に定めがない場合(プログラムの著作物の時は不要です)

つまり、著作者は、著作物を表現することで、著作者人格権と著作権を持っているということになるのです。

ただ、著作権については、他人に譲渡することが可能な権利となっています。

ですから、著作した者だからといって、必ずしも著作権を持っているというわけではないことは、フリーランスでクリエイティブな仕事をする際には、頭にいれておくべき重要な部分といえるでしょう。

著作権の内容を知ろう!

著作権の内容は以下となります。

  1. 【複製権】印刷、写真、コピー機などによる複写や、録音、録画などと、あらゆる方法によって物を複製する権利を意味します。
  2. 【上演権・演奏権】演劇や音楽の演奏会のように多くの方々に著作物を聴かせたり見せたりする権利のことをいいます。
  3. 【上映権】いわゆる映画館をイメージして頂ければわかりやすいと思います。フィルムやDVD等に収録されている映画、絵画、写真等を多くの方に見せるため、スクリーン等で上映する権利をいいます。
  4. 【公衆送信権】テレビやラジオ、有線放送やインターネット等による著作物の送信に関する権利を表します。
  5. 【公の伝達権】上記と似ていますが、テレビやラジオ、有線放送やインターネットなどによって著作物を伝達する権利を表します。
  6. 【口述権】小説などの言語の著作物を朗読するなどの方法によって多くの方々に伝える権利を表します。
  7. 【展示権】美術の著作物、および写真の著作物を多くの方々に見せる為、展示する権利を表します。
  8. 【頒布権(はんぷけん)】映画のように、上映して多くの方々に見せるもとを目的として作られた映画の著作物を販売したり貸したりする権利を表します。
  9. 【譲渡権】映画以外の著作物や、その複製物を多くの方々に販売する形で提供する権利を表します。
  10. 【貸与権】映画以外の著作物の複製物を多くの方々に貸し出したりする権利を表します。
  11. 【翻訳権・翻案権】著作物を翻訳したり、変形、編曲、脚色、映画化するなどの方法によって、二次的な著作権を作る権利を表します。
  12. 【二次的著作物の利用権】自分の著作物から創られた二次的著作物を利用することについて、原作者が持つ権利となります。

例外

著作権が適用される場面には、例外が存在しています。

例えば、学校などの教育に関する利用等の場合に著作権を主張することや、私的な使用の為に複写することなどが該当します。

つまり、逆をいうと著作物を利用する側は、著作権を侵害しない範囲で、著作物を利用しなければならないということになります。

保護期間

著作権には、保護期間が存在します。

映画の著作物を除きますが、保護期間は創作された時から著作者が死後50年経過するまでとされています。

保護期間については、法律改正などで長くなる傾向にありますので、今後の法律改正で、また長くなることが予想されることは、理解しておくといいでしょう。

まとめ

今回は、著作権の全体像を簡潔に解説してきました。

一概に著作権といっても、様々な内容に分けられていることがお分かり頂けたのではないかと思います。

フリーランスで仕事をする場合には、著作権が発生する場面に、今後多く出くわすことでしょう。

これを機会に少しでも著作権を身近に感じて、仕事での取引先との権利交渉などに役立ててください。

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